【小胸筋】をほぐせたなら

肋骨を矯正する事により、肩甲骨が下がるスペースを作りました。

斜角筋をほぐすことにより、鎖骨の下げることも出来ました。

しかし、肩甲骨はまだ理想の位置に来てくれません。

あなたなら、次にどこを狙いますか？

私は、大胸筋、小胸筋を狙います。大胸筋だけでは不十分です。大胸筋は、鎖骨に付いていますから、当然胸郭をすぼめてしまいます。

ですが、肩甲骨に付いていません。

小胸筋は、肩甲骨の烏口突起に付いていますので、緊張すると肩甲骨が覆いかぶさって来ます。

小胸筋の他には、烏口腕筋、上腕二頭筋短頭も烏口突起に付いています。

それらも緩めると、肩甲骨は下がりやすくなります。

胸椎も、肋骨も、斜角筋も、小胸筋もそれらを取ってこそ、肩甲骨は定位置に来てくれます。

自分で力を入れて下げるのでは無く、立つと自然に下がってくれるようになるのです。何より、良い姿勢を力むこと無く出来るようにさせることが、私達、治療家の第一歩なのです。

肩甲骨は、寄せるのではなく下げるのです。

寄せたところでなんの意味もないのです。

斜角筋も伸びず、鎖骨も下がらず、肋骨もは広がらず、小胸筋も伸びないのです。肩甲骨はがしとか言って、肩甲骨と肋骨のあいだばかり狙っていても、何一つ改善されていないということが分かります。

私もマッサージに行って、バカの一つ覚えのように肩甲骨剥がしみたいなことを長々やられた事がありますが、本当に不愉快でした。

しかし、この小胸筋は、指で揉むにも、中々、痛い所です。もし、ほぐせたと思っても、実際に腕を広げてみると、あまり変わっていないこともあります。

やっぱりそこにも、やり方があるのです。

関節付近は、普通に揉んでも取れないところが非常に多いのです。

小胸筋を緩めることで、また一段と治療の可能性が広がります。