高木広人のプロフィール

高校を卒業し、夜間の柔道整復専門学校に通いながら、昼間は整骨院に勤めました。

現在44歳になるので、治療歴26年目です。

東京江東区の清澄白河に開業して15年になります。

柔道整復師である私が、なぜ、怪我の治療ではなく、整体の腕を磨き上げたのか?

その訳は、幼少期に遡ります。父親は、第二次世界大戦に出兵しており、大やけどを負いました。その療養中に、空手と柔道の師範より、体の整体を習ったと聞いています。

父親が60歳を過ぎた頃、家で人の治療をするようになり、その中、私が産まれました。

私が小学生くらいになると、親父が治療中に私を呼ぶようになりました。

ヒロ(私の名前)、ちょっと、この背骨を触ってみれ、こっちに曲がっているだろ?左の骨盤を触ってみれ、右より出っ張っているだろ?首の付け根を触ってみれ、右にズレているだろ?など、事あるごとに私に触診をさせ、骨のズレを診る経験をさせたのです。

その影響もあり、柔道整復師を目指すことになるのですが、同時に感じていたのは、骨のズレ、歪みが人の不調を出していると考えるようになっていました。治療をしていく中で、筋肉と同時に骨の歪み、ズレも診ることが習慣化されたのです。

私の骨格治療整体は、商標登録しています。唯一無二であるからです。

骨格治療整体の商標

その理由は、誰かのセミナーや書籍で知ったものを真似したのではなく、すべての手技を26年間かけて、自分で考え、技を思い付き、変化してきた手技なのです。

しかし、完璧ではありません。整体の限界を知っているからです。

私は、かれこれ5年以上信頼する整形外科医師のセミナーを月に一度受けています。その中で、数多くのレントゲン、MRI、CTの画像を見ました。さらに、自分の患者で関節の変形がひどいであろうと感じられる人は、先生に診察を受けてもらいました。自分の触ったイメージと実際の骨はどこまで一致しているのだろうか?そこで分かったことがいっぱいあるのです。

・首の変形で、これ以上、側屈は無理

・頸動脈が石灰化していて、矯正は禁忌

・こんなに拘縮して夜間痛も出ているに、肩に石灰は沈着していない

・幼少期の側弯症は、大人になって矯正して、動いても10%ほど

・腰椎の棘突起が長いだけで、実は腰は丸くない

・腰椎の横突起が奇形で大きく、骨盤と関節になっている

・臼蓋形成不全+変形で、これ以上可動域は上がらないが、痛みは取れる

・変形で膝裏に骨が大きくなり、これ以上屈曲しない

・膝の骨壊死は、もう固定しかない

・皿の軟骨が摩耗し尽くすと、水は溜まらない

・肘の変形は、絶対無理に可動をあげようとしない

・腱鞘炎の癒着は、ステロイドが効く

など、治療と画像を同時進行で診ることによって、得た知識は数知れません。

整体の限界を知りながらも、限界ギリギリまで整体で治る可能性を広げていく。これが、私が26年間追い続けたものです。現在でも進化し続けています。もうこの部位でこれ以上の手技は思いつかないだろう?と思っていると、さらに重症な患者がやってきて、挑戦状を突きつけてくるのです。応戦し、試行錯誤しているうちに、次の手技が思いつくのです。

この骨格治療整体のKCSテクニックに限らず、世界の、日本の、すべての手技療法は完璧ではないと言える理由がもう一つあります。その場で体を良くしたとしても、悪く逆戻りさせないための指導法が必要だからです。ストレッチや筋トレでは、体の逆戻りを防ぐことはできません。私も、随分と長い間、患者に指導して経験があるからです。

そこで私は、整体で良くした骨格、筋肉を再悪化させない方法として、一番有効な方法が正しい歩き方であると、2013年に理論を確率しました。

そして、2019年5月に【1日2分もも裏歩きで膝の痛みがたちまち消えた】という本を出版しました。https://www.amazon.co.jp/dp/4774517682/

また、2021年には、テレビ東京の朝の番組にも出演しました。

この本では、膝に特化してお話していますが、実際に正しく歩きという行為は、関節をリセットして、必要な筋肉を付けていくのに最適な運動なのです。

膝ばかりでなく、腰、背中、お尻、股関節、足首、足の指というように、首と肩以外、すべての関節を守る要素を持った運動と言えるのです。

正しい歩き方は、正しい姿勢から始まります。自分自身で正しく歩くことで予防できるとしても、最初の姿勢の段階で躓く人があまりにも多いのです。それは、骨盤を立てることができなかったり、胸腰椎を前に出すことができなかったり、重心をかかとから足裏の中央に移動できなかったりと様々です。

また、正しく歩く行為を邪魔する関節や筋肉もあります。股関節の固まり、膝のねじれ、足首の傾き、足趾の固まり、もも前の張り、もも横の張り、膝裏の縮み、アキレス腱の縮み、そして、どこかの痛み。

正しく歩けば、整体いらずの体に近づきますが、その前に整体で体を治せなければ、正しい歩き方ができない人もたくさんいるのです。

整体とは、正しい姿勢を作れるようにして、正しい使い方ができる関節と筋肉にしてあげることだと思います。